2014年ディスクレビュー

　2014年に購入し、かつ2014年に発売された音源のレビューです。

Alesana「Fatima Rusalka」
　Alesana久々のニューシングル。
　オルタナティヴ・ロックバンドMegoshからJosh Grosscupをゲストボーカルに加え、数の暴力で吠えまくるのかと思いきや、割とメロウな部分が目立つ曲に。
　「Black echoes deafening silence」から始まる、最初のアンクリーンボイスパートが最高。


Alesana「The Decade EP」
　デビューアルバムから10年目となるEP。
　曲の完成度は高く、価格も安い。新規も呼び込めそうな内容。
　さすがに音作りは熟達してきて、意図的にバックコーラスにしている部分以外では歌詞カードを見ても何を言ってるのか分からない、ということはなくなった。
アナゴの全裸ロリ母さんはマッフィーだ: Alesana「Second Guessing」
アナゴの全裸ロリ母さんはマッフィーだ: Alesana「Double Or Nothing」

ASIAN KUNG-FU GENERATION「フィードバックファイル 2」
　シングルやASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATIONに収録された曲を再録し、新曲を足してアルバムの体裁を取ったもの。
　リードトラック級の曲が多く、シングルやNANO-MUGEN COMPILATIONを買っていない人にとっては、相当聴き応えがある。
　反面、熱心なファンからすると新曲が少なく、割高。
　そもそも、ソロプロジェクトなんてやるなら、歌詞に「ローリングストーン」みたいな後藤個人の思想が濃い曲や、ギターとドラム以外の音が目立つ曲は、ソロプロジェクトでやれば？と思うが。
　「リロードリロード」をイントロ代わりに持ってきて、他の曲をリードトラックに持ってきたら、アルバムの印象も少し変わった気がする。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「banging the drum」
　「Yes, We Love butchers ～Tribute to bloodthirsty butchers～」収録。ブッチャーズというバンドのカバーアルバムだが、こんなバンド知らんなぁ。
　曲は良いが、ドラマーにしか共感不能。

ASIAN KUNG-FU GENERATION「スタンダード」
　「ASIAN KUNG-FU GENERATION presents NANO-MUGEN COMPILATION 2014」収録。
　同じフレーズのメロディー・歌詞が多すぎて糞。駄作。

Gamma Ray「Empire of the Undead」
　実に4年ぶりフルアルバムだが、既存の曲の焼き直しとパクりばかり。BURRN! のレビューほどアテにならないものはない。
　Gamma Rayのアルバム全ての中でも下位で、アイデアが枯渇したり製作が遅れたりするくらいなら、UNISONICなんてやめれば良いのに、と思う。

EDGUY「Space Police: Defenders of the Crown」
　前作が本国で初週1位となり、握手商法をしたりと調子こいてるEDGUYのニューアルバム。
　「Rocket Ride」並のジャケットと、バンド史上最低と言うべきアルバムタイトルだが、トビアス・サメットのインタビューを読めば納得の内容。
　パワーメタルの格好付けた要素の弱い、非常に肩の力の抜けたポップで楽しげなアルバム。
　「セカンドアルバムを出すと、あれはしてはいけない、もっとこうしろ、と言う人が増える」という主張は分かるのだが、ラップな上にカバー曲の「Rock Me Amadeus」をボーナストラックでもなく、アルバムの途中に入れるのはやめて欲しかった。
　曲に変化を付けたいのか、お遊びのバース・間奏が「Space Police」にあるのだが、蛇足と言う他ない。普通にギターソロを入れたり歌ったりした方が良かった。
　作曲能力の高さは理解できるが、お遊びが過ぎてB級と感じる人も多いと思う。

Darkest Hour「Darkest Hour」
　クリーンボイスが増加し、今風のメタルコアっぽい。
　悪く言えば単調と言うべきハードコア路線から脱却したとも言えるが、別にこのバンドでやらなくてもなぁ、と思ってしまう。
　邪悪な雰囲気のリードトラックは、このバンドとしては新機軸かも。
　ここに来てセルフタイトル。今後この方向で行くのか？


WITHIN THE RUINS「Phenomena」
　音・リズム共に、今まで以上に自由自在でサウンドが面白い。Voの声量もグッド。
　国内盤は無いが、価格が安い。
　Track1,2は会心の出来。その後、少々ダレる。まだまだ伸びしろがある。


Soilwork「Beyond the Infinite」
　曲以前に、なんで日本限定で発売なの？日本だけCDの価格が高いから元が取れるの？他の国のファンはどう思うよ？と、色々考えてしまう。
　ギターサウンドは良いのだが、全体として作曲が微妙。instrumentalか、ギターサウンドが前に出た方が評価高かったかも。
　Soilworkの全てのアルバムの中で、一番駄目。これを聴いても、どういうバンドなのか分からない。
　「The Living Infinite」同様、メロディックデスメタルではないので、その方面が好きな人にも無理。